実例と対策方法を紹介
引っ越しでトラブルに遭遇した場合、どのように対処すればいいのでしょうか?ここでは、実際のトラブル事例とその解決方法を紹介します。引っ越し前に知っておくと役立つ情報です。
引っ越しのトラブルってどのくらい発生している?
引っ越しのトラブルは年々増加しており、国民生活センターによると毎年2000件以上が報告されています。これには様々なトラブルが含まれており、引っ越し荷物の破損や紛失が最も多いです。
– 2018年度: 2,346件
– 2017年度: 2,241件
– 2016年度: 2,358件
(※ 参考:国民生活センター)
実際に起きたトラブル事例
家具の解体で部品を割られた
事例:スタッフが力任せで壁面収納棚を解体し、部品が割れた。
対処方法:スタッフを管理する上司に電話をかけてもらい、補償や修理について明確な対応を求める。
家具を置く時に新居の床が凹んだ
事例:タンスを置く際に床が凹み、新居が傷ついた。
対処方法:写真で証拠を残し、業者に補填や修理費用の確認を求める。
荷物を紛失された
事例:搬出時に10個あったダンボールが9個しか届かなかった。
対処方法:紛失の場合は業者にすぐ連絡し、探索と保証について交渉。国土交通省の「標準引越運送約款」に基づく賠償を求める。
トラブルにあわないために注意すること
見積もりの際に注意
業者の見積もりが極端に高い場合や不明瞭な場合は注意が必要。納得がいく内訳を確認し、不要なオプションがないか確認する。
陸運局の許可証の確認
引っ越し業者のトラックのナンバープレートが「緑」または「黒」か確認し、陸運局の許可証があるか確認する。許可がない場合は利用を避ける。
安易に捺印やサインをしない
契約前には捺印やサインをせず、納得がいくまで契約しないようにする。急かされる場合は要注意。
スケジュールの打ち合わせを細かく
搬出・搬入のスケジュールは事前に細かく打ち合わせておく。曖昧な表現はトラブルの原因になる可能性がある。
免責事項を確認
国土交通省が定める「標準引越運送約款」には、引越業者の免責事項や運送の際の注意事項が記載されています。契約前にこの約款を確認し、理解しておくことが重要です。一般的な注意点としては、以下のような項目が挙げられます。
自己運送物の取り扱いには責任を持たない場合がある
引っ越し業者は、顧客が自分で梱包した荷物について、損傷や紛失に対して責任を負わない場合があります。梱包や搬入作業においては、業者が行うことが望ましいです。
特定の品目についての免責事項
引っ越し業者の中には、特定の品目(貴重品や危険物など)については運送を受け付けない、または特別な取り決めを行う場合があります。契約前には確認が必要です。
引っ越し当日の天候や災害による影響
天候不良や災害などの不可抗力の場合、引っ越し業者は納期の延長や搬送中の事故に対して責任を負わないことがあります。この点も契約前に確認しておくべきです。
トラブルが生じた際の対処法
即座に連絡を取る
トラブルが発生したら、できるだけ早く引っ越し業者に連絡をしましょう。電話での確認が望ましいです。
写真や証拠を残す
トラブルの内容に関する写真や証拠を残すことで、紛争解決がスムーズに進みます。ダメージや損傷部分を詳細に撮影しましょう。
クレームを記入する
引っ越し業者にはクレームを提出するためのフォームや書類が用意されています。正確かつ具体的な内容でクレームを記入しましょう。
消費者相談窓口に相談
トラブルが解決しない場合は、消費者生活センターや国民生活センターに相談することができます。彼らはトラブル解決の仲介役として活動します。
弁護士の相談を検討
トラブルが深刻で解決が難しい場合は、弁護士に相談することも検討してください。契約書や関連する法的文書を確認し、適切なアドバイスを得ることができます。
引っ越しは繁忙期や悪天候など様々な要因でトラブルが生じる可能性がありますが、慎重な準備と対応が問題解決への鍵となります。